『看板屋宝船』
銀ちゃん、ほら見てごらんよ、あの船の一番前に座ってる、お人
あの人が、例の大和川の豊蔵さんよ、じっとこちら見てるだろ、
あぁ見えて繊細なところのある、お方だよ、
なんでも、この稼業に定着するまで、さんざ職を渡り歩いた苦労人よ
‘‘
あの右手の真ん中あたりで声高に何か、しきりに喋っている、すっとした男
あの人が天の橋立界隈で、せわしなく動いて、ちょいと身体を壊した
天馬の文吾さんだ、
‘‘
それから後ろのほうで、やたら笑ってばかりいる、あの若い男
あれが、美濃の国の「何でも屋鱗吉」さんよ、とにかく仕事の匂いがするところ
必ず、あの顔がいるんだから、
‘‘
一番後ろで、ぼ〜っと沖を見ている暢気そうな若旦那
あの人がお伊勢さんの街道沿いで黒い板を売ってる
奥山堂の若旦那紳一郎さんで、その横で眠たそうな顔で
釣り糸垂れている男がいるだろ、あの人が紳一郎さんが時々
高所の修行をさせていただいてる看板屋の親方で川北の雅吉さんだ、
‘‘
さっきから弁当ばかり食って、牛の乳飲んでる
酔ってもないのに滑舌がわるいのか何言ってるかわからない
男がいるだろ、あれが今場所十両に上がっ……じゃねぇ
尾張は岡崎の宿の看板屋さんだ、
‘‘
前の方で一人で酒飲んで、ニタニタしている
メガネかけた学者みたいな人が武州の伊佐蔵さんだ、なんでも
紳一郎若旦那とはソウル兄弟なんだって、二人で韓国でも
行ってきたんじゃねぇの、
‘‘
最後になったけど、あの小股の切れ上がった姐さん、
あの人が銀ちゃんも、ご存知の富次姐さんだ
なんでも、お江戸の方で親父さんは看板屋を営んでいるそうで
知ってのとおり、あの負けん気だろ、家飛び出して
何を思ったか、今じゃ浪速のお座敷芸者さんだ、
‘‘
なんで銀ちゃんは乗らなかったのよ
えっ、水先案内人だって?
まさか三途の川じゃないだろね
わかった、わかった、そう怒らないでもいいだろ
いつもは、誰彼かまわず好き勝手言ってんだから
まぁ、正月だ、大目にみておくれ
さぁ、看板屋宝船の入港だ
(とても宝船とは思えねぇ)
☆
☆
うまい!
上手!!
ちきしょー
じじいのネタで、わらちゃたよ
座布団3枚
コメント by samansa — 2012/1/6 金曜日 @ 0:51:36
じじいは余計だよ、雅吉さん
いえネ、風呂入って、カラスの行水もなんなんで
ちょっと妄想して・・・書いちゃったんで
個々個人的に、愛ある誹謗、中傷は、ご勘弁のほど。
だけど、こんなブログ書いてるから
進歩がないし、仕事にも結びつかないんだナ。
いつも、銀ちゃん劇場、出演までしてくれて、ありがと。
コメント by 銀ちゃん — 2012/1/6 金曜日 @ 1:07:26
銀兄〜
宝船に乗せてくれてありがとうございます。
え!、宝に見えるけど本当は泥舟に金銀シート
貼っただけの危ない船だって!?
だから自分は乗らなかったっていう落ちですか?
今年の船出はなかなか厳しそうですよ。
お互い、気合をいれていきましょう!
ことしもよろしくお願いします。
伊佐蔵
コメント by イサミ — 2012/1/6 金曜日 @ 9:41:40
おう、伊佐蔵さん、わざわざ、遠くから足を運んでいただいて
ありがたいの、ありがたくないのったらないよ・・・とかナントカ
こちらこそ今年もよろしくお願い申し上げます。
あっしだけが地に足付けてるってところがミソ
まぁ、大丈夫だァ、なにせ舵取りは
固く結ばれた「絆」って錦の御旗だもの。
コメント by 銀ちゃん — 2012/1/6 金曜日 @ 10:03:58
宝探しの海賊船乗せてもらって光栄です。
沈没ささないように精進してまいり
ますで旦那、
本年もよろしくお願いします。
9日酔い?えびすにまた参上します!
コメント by HABA-CHAN — 2012/1/6 金曜日 @ 11:45:36
奥山堂の若旦那です
宝船みたいなのに乗せてもらいありがとうございます。
このシリーズでもっと見たいなあ。。
コメント by 黒板マン — 2012/1/6 金曜日 @ 12:37:58
ダイナペガサスさん、今年もよろしくお願いします、
そちらは、きっと大雪でしょうね、
今年は、あれだねぇ〜
「健康第一」今まで通り「銀ちゃんには絶対服従」
これだね。
☆
クロイタの紳一郎さん、いつもありがとう、
今年は銀ちゃんを、もっと尊敬して
持ち上げて、常にいい気にしてあげるよう、
わかったね、・・・んで、恒例になった
焼き肉食べながら、「看板屋銀次郎様を囲む夕べ」
そっちの幹事も頼んだよ、あっ、くれぐれも
ご招待した、大事なお客様に、焼き肉代を払わせようなんて
そんな失礼のないように・・・・わかりましたね。
コメント by 銀ちゃん — 2012/1/6 金曜日 @ 22:38:43