『茶々とお使い看板屋』
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夜中の道頓堀、終電もなくなったのに
昼間に負けない喧騒さ
「あんたら、早よ、帰って寝たらいいのにィ〜」
作業の方は
警察で道路使用、通行許可を受けて
スムーズに快適(?)に完了
寒さも全く、感じなく
予定より、随分早い、ご帰還
帰って仮眠とって枚方に打ち合わせに行かなくっちゃ
3年前の塾のリニューアルにまたまた、ご指名
こんなパターンが一番、嬉しい。
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年があらたまって、十日、
いつになく、目にはそんなに見えやしないけど
何かが動いてる気配を
かすかだが感じる
軽やかでいてテンポのあるような
思えば、こんな感じは、暫くなかった
はっきりと、その姿が見えたら
そいつに乗っかって
今までの分、取返してやろう
「今にみていろ」
この精神が欠如したら
仕事も、人生も負けだね
ただ、ただ、
今にみていろ 精神だけで、ここまで来たような気がする
果たして
誰に向かって、何を見返そうと思っているのやら。
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近年珍しく
新年早々、仕事が並んでくれている
ちっちゃいモノばかりだが
明日すること、明後日やらなくちゃいけないことがあることが
嬉しいというより、安らぐって・・・・・
安らいでばかりいたら
また、お尻に火がついて
そいつの始末に追っかけまわされて
そんなことのないよう
日々、コツコツと励む
分かり切ったことだが
こいつが一番難しいことだと
最近、やっと悟った
この歳になってだぜ
でも、いつだって
遅いってことはない
いつも、いつも私は最終電車の常連客だ、
まぁ、威張って言うことじゃないけどね。
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ホームページを見ました、
どのような段取りで発注してよいのかわかりません、
とにかく来てください。
こういった電話を、よく受けて
ただ、ただ夢膨らませて翔ぶような気持で
いざ、お客様のところへ
あにはからんや?????(弟はどうした)
メールのやり取り不可
ひどいときはFAXもなし、名刺も片道通行で
いただけず、まるで、御用聞きを呼んだ態
いやぁ、お客様は神様ですから、文句はありません、
ただ、ホームページを見て連絡して来られたんでしょ
せめて、せめて、抽象的でもいい
これこれ、こんな看板を希望してて、予算はこれくらいですってコト
言って欲しい、考えておいて欲しいです、
だって、ご商売されているのは、お客様、あなたじゃありませんコト、
看板つけたいと望んでらっしゃるのは、ご主人様じゃありませんコト、
なるほど、あたくしも商売でございます、
しかし、けれど、けれども
往復の高速代より利益が少ない仕事に
笑顔をおくれますでしょうか?
はい、はい、私は欲の突っ張ったチンケな年寄りの看板屋風情ですよ
(百歩、千歩、万歩譲っての話ダス・・・あぁ久保田が吞みたい)
いくら神様といえども、お客様という神様と
このしがない、わたしくしの間には
ルールがございます、
同じ気持で、いい看板作ろう
そして、ご商売繁盛に繋がってゆくよう
そう、心の底(アタクシの場合浅いよ)から
思うのでありました、
それでは、本日はこのあたりで(壇密 風)
老人の主張のような愚痴のような
読み流してくだされば幸せデス。
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(壇密の精神構造は好きだなぁ・・・・・ヒトリゴト)
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ほんとは、5日の日に
先方様の都合で年明け早々ということで、
看板の取り付けに行ってきました、
今日も数少ない電話の中
3件も打ち合わせ予約があり
「こいつぁ〜春から縁起がいいわい(歌舞伎調)」
何だか今年は嬉しい風が吹いてくれそうな予感、
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「銀ちゃん、おめでとう」
「あっ、富次姐さん、おめでとうございます」
「銀ちゃんは、何であたしに逢うと『あっ』 なの?」
「えっ、あっ、えぇ〜・・・・・・」
「・・・まったく、ところでさぁ、この世で一番大切なものって
銀ちゃんに、とっては何?」
「あっ・・・・お、お金じゃなくって愛でしょうか」
「らしくない、答えだこと」
「んじゃ、富次姐さんは何ですか?」
「あたし?あたしは・・・真心だねぇ」
「ま・ご・こ・ろ?」
「覗いてみるかい、あたしの真心」
「え、遠慮しておきます」
「バカだねぇ〜赤い顔してぇ」
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おしゃべりな人は自信のない顕れ?
だから・・・
それを隠そうとして、つい、
果たせない約束や、損を覚悟の条件など
てめぇで勝手にまくし立てて
たちまち、嘆き哀しみ、恨み言のひとつ、ふたつ、
あのぅ、お言葉を返すようですが
三船敏郎の「男は黙って札幌ビール」や
高倉健の「不器用ですから」 とか
だって、後から「吞んでますかぁ〜」って
俳優が自分から不器用って言っていいの?
寡黙や沈黙という言葉は
相手の人を黙殺してるんでしょ、
意味のない静寂ほど怖いものはない
言葉はコミニケーションの母であり父だ(by銀次郎)
それにしても、銀ちゃん、銀次郎様よ
お前様のそれは、ムダ口、雑音、
誰かも言ってた
「壊れかけのレジオ」なんだって
・・・・・・む、む、む、
お前様のトークは
近くてウザイんだって・・・・・・(ムムっ)
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仕事で出るゴミのことなんですが、
紙類、主にシートの裏紙とか
木屑、プラスチック片、古い蛍光灯、
鉄屑、残土、砂やセメント
ほら、看板屋さんて種々雑多なゴミでしょ、
これでね、あんまし、統一感のないゴミ出す会社は
儲けてないと思うんだ、
うちが、そうなんだもん。
裏返せば、何だってやっちゃう、出来てしまう
・・・・・と言うより、無理から製品として
未熟、未完成品ながら、面の皮厚く、
商品として売っちゃう、
だから、グレードは極めて低い
でもって、安くしか売れない
結果として儲けが・・・どっか見えないくらい、ちっちゃい、
だからして、器用貧乏?、貧乏ヒマなしを地でゆくことになる、
商いベタの不器用な生き方しかやって来なかった
でも、ここへ来て、一筋の光明あり
手仕事、人の力、つまりアナログ製品が見直されてる時代が
もう、そこまでやって来た、
腰据えて、物づくりに励める時代が
あの角を曲がって・・・・もうすぐ・・・・。
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今年はねぇ
何か、吹っ切れたような心持ちなんです、
こんなに明日が待ち遠しい思いなんて
久しぶり?それとも、初めて?
小っちゃく 武者震いするような期待感
何が待ってくれてるかなんて
具体的に、これってないのですが
確かなことは
仕事がね、手招いてくれてんです、
なんで?そんなことが、わかんのかって?
旦那ァ、いや、皆の衆、もとい、アアタ、
そうでも思わなきゃ
この大海を
こ〜んな、ちっぽけな小船で漕ぎ出していくんですぜ、
お門ちがいな勇気のひとつや、ふたつ
ささやかな武器じゃないですかぁ。
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