『都忘れの月』
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先日、ワタクシの手書きの看板を町中で発見、
およそ27、8年前の作品(?)
懐かしいやら、下手くそ〜と思うやら
あの頃は、じっくり看板と向き合うだけでよかった、
ゆったりと時間も流れていたように
今みたく、競争、競争で単価が下がって
一日に何か所も取付に回らないと
稼ぎのノルマは赦しちゃくれない、
働けど、働けどの哀しく寂しい胸の内は
看板屋さん、みんな共通の想いではないのでしょうか、
ただ、単純に看板作って、取り付けたら
ご飯がついて来た時代じゃない
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銀ちゃん、さっきから、何、ぶつぶつ言ってのサ
あっ、富次姐さん、生きてたんですかぁ?
あらっ、ご挨拶だねぇ〜、ほうら、この通り
ところで、どう、看板屋さんの景気は?
どうって、あっしの顔見りゃ、わかるでしょ、
それがさぁ、お前さんの顔、泣いてんのか喜んでんのか
てんで、わかんない不思議な顔だろ、
あ〜、もう、そこまで、顔の話はやめましょ
そ、それも、そううだね、不愉快なんだろ、
・・・・・・・・・もうぉ
銀ちゃん、試しに聞くけど
今ぁ、それは怒った顔なんだよね、
はい、それが、どうかしましたか、
どうも、しないけどさ、怒った顔も、面白いねぇ〜
??????〜
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「竹割って 竹の匂ひの 端午かな」 木内彰志
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