『道草ばかりの看板屋』
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しかし、今年の冬は寒い
厳しい風が容赦なく身体を刺してゆく
春の姿はまだ、横丁の角を曲がって、遥か向こう、前髪も見えない、
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今朝はお客様に色見本、小型看板に灯り入れて
そりゃ、迷い、悩み、途方に暮れる様、
四人いれば、四様
そこで、看板屋、損得勘定抜きで親身に、応、相談
迷ってほつれた糸を、笑顔を絶やさずに
ひとつ、ひとつ、・・・・・・説得、
説得かよ、結局、看板屋主導、看板屋ペース?
いいえ
ある程度は、強調したり、後悔なきよう、
あくまで、お客様の希望に添って
看板屋は静かに見守る・・・・・
どうせ、聞かんじゅうトークしたんやろ?
いいえ、40年の経験から、ご提案させていただいたダケですやん、
でも、迷って当たり前
永〜く、この仕事をやってきたワタクシも
いつも、いつも迷いの日々、
かよわき羊同然、
たま〜に虎にも狼にも変身するケド。
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「 梅一輪 一輪ほどの 暖かさ 」 嵐雪
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