『三国志の好きな看板屋』
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色彩の話、ボクはどうもブルー系が好き
新橋、万博色、群青
日本独特の色の名前で素敵なのは
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利休鼠(りきゅうねずみ)城ヶ島の雨の色
浅黄(あさぎ)、菫色(すみれいろ)
韓紅(からくれない)、鈍色(にびいろ)の空
江戸紫(えどむらさき)・・・・桃屋じゃないから、
看板の仕事してると
色から逃げられない(注=色事ちゃうよ)
マゼンダ、マルーン、シアン・・・未だに馴染めないや
この看板の色では、毎度毎回泣かされます、
ほら、ポストの赤・・・・よく見るとマチマチだよ
道路標識の青・・・・これもアテにはならない、
色のイメージって頭の中にはあっても
たとえ、それを言葉にして表現できたとしても
面白いもので十人が十人 みんな違うわけで
だから、混乱、困惑、行き違いが生じる
なるべく「目」で判断
試し刷り、色見本帳で確認
それでもトラブルんですから
「看板屋さん、違うのよォ〜・・・ほら〜」
・・・・ってホラー?
「うぅん、どう言ったらわかってもらえるかなぁ〜」
さぁ〜どう聞いてよいやら
「こうさぁ、パァ〜と、そのくせ、はっきり、くっきりしたピンク、わかるぅ?」
(そんな色っぽい目で、すがりつかれても・・・)
ひとたび、絡むと
色はややこしい、
色事は、もっとややこしい・・・・おしまい。
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『 雪はげし 抱かれて息の つまりしこと 』 橋本 多佳子
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