『幸運のハプニング』
「大寒の ここはなんにも 置かぬ部屋」 桂 信子
バイクでシールドに粉雪があたる
手袋の先が痛いなんて・・・・・・
靴の指先に風が抜けていくのがわかる
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もうすぐ「阪神大震災」から15年、
今は亡き神戸の 叔父さんに
ペットボトルの水を担いで震災2日後に西宮から
2時間くらい歩いて届けた、
さながら戦場を歩いてゆくような、すさまじい光景
倒れていない家がないくらい、総倒れ状態
倒れた家をよけながらの行進
人の行列が蟻のように続く
途中の張り紙に
「XXちゃん、無事か?」
どこどこへ避難しているから ・・・・・・・・・
「トイレ貸します」
「飲み水提供しています」
現実であるのが
不思議なような
「明日は誰にもわからない」
だから、悪いことだけじゃなく
「幸運のハプニング」だって、
きっと、あるに、違いないのだ。
————————希望的観測隊長
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