看板娘

ついにと言うか

十月はブログ、一ン日も休まないで

書いてしまいマスタ、

そりゃ、ただ、ただ、牛の涎がごとく、

まるで、軽〜い紙風船のような文章、

続いて当たり前でしょうね、

何の苦しみもなく、ただ書き連ねる

マンネリ？

そんなもの、とっくに通り過ぎてますよ

でも、惰性とか、言わないで。

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今日は

朝早く、壁面看板のシート貼り

隣家の屋根を拝借して作業中

「断わりもなく何てこったい」

思いっきり叱られた、

あ〜ぁ、

そりゃ、ボクが悪い、

いつもは、ちゃんと、ご挨拶してから ・・・・・・

まぁいいだろうが

見事に・・・・平身低頭、平謝り

日ごろ滅多に折ったこと のない体を折り曲げて

いやぁ〜腰と背中と心が痛いですぅ〜

す、すいませんでしたぁ〜

それから、ネットからのお客様の看板取り付けへ

奈良までゆく

ほぼ、ボクの提案どおりの製作でしたので

恙無く完了、

帰り道、秋の田を眺めながら

こうして

十月も終わろうとしているんだ、

時よ、私を追い抜いていかないで

もう少し

しみじみとした時間もください。

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「大和路の　赤き柿の実 　寺の塔」　　　　　　　　銀次郎

☆

☆

この自宅兼事務所に住んで十年が

瞬くような、重い、自虐のような十年は

やはり光陰新幹線の如く

過ぎてしまえば早いものでした。

目が眩みそうな高値（高嶺）のマイホーム、

大根一本買う乗りでスタートした家造り、

現実に何度も呑み込まれそうになった

私の胸の小さな小舟は何度も難破しかけました、

幸運にも、たくさんのいい魂に

その度に救われて来た、この十年、

私自身、前へ前へ、行くだけいって

それでもダメなら「や〜めた」でいいじゃん精神

無計画ではないんです

ただ、無鉄砲なだけなんです、

でも

どうにか、こうにか十年の日が過ぎました、

いろいろな人に感謝、

越えて来た峠より

これからの坂道のほうが至難かもしれません

だけど、

妙な自信あり

失うものは何も無い

手にするものや

心に留め置くものの量が

遥かに多いに違いない

これからの十年は

自分と対話しながら

まぁ、饒舌な毎日でゆこう・・・。

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『秘密だよ　言っちゃだめだよ　十三夜』　　　　空次郎

☆

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最近「のぼり」関係の受注が増えました、

なぜか、集中して問い合わせがありました。

不思議なもので

カルプの切り文字ばかり続いたり、

連日ネオンの修理に行ったり

「東大阪」方面ばかりだったり

そんな

仕事の流れってあるんですね、

大きな見えないものに動かされているような気がする

ヒマがヒマを呼び

反対に仕事が仕事を集めたり

いっそ、お金がお金連れて遊びに来て欲しい、

いい、おもてなし、しますよォ〜

決して、お金に糸目はつけやしませんぜぇ（他人のお金だもん）

糸目といやぁ

小判五十両を糸で縛っていたところから来た言葉らしい、

今、五十両もありやぁ

いい着物買って

米屋と味噌屋に支払い済ませて

溜まってる長屋の家賃・・・・

いい正月が迎えられるのになぁ〜

銀兄ィ〜

今ぁ、『平成』の世ですぜ、

しっかりしておくんなせぇ

さぁ『平静』になってさぁ

やっぱり、おしまいはダジャレ？

ウン。

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『ため息の　こんな世の中　見えるかい』　　空次郎

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断っておきますが、おしゃべりな爺さんって

私のことじゃありませんから（キッパリ）

人間、朝から静かに機嫌に任せて行動したいですよね、

無理にハイテンションで無駄口たたくより

「不器用ですからぁ〜」とか何とかボソっと

寡黙で静かなる男が、妙に生き方だけ小器用だったりして、

何で、おしゃべりなのかと問うてみた、

陰気な空気が嫌いなんだってぇ

黙って動かない空気からは何も新しいものが生まれやしない

・・・だって（くれぐれも、僕が言ってるんじゃないから）

それに、ボクは爺さ・・・・・ん・・・・かも、かな、あれっ〜？

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たま〜に仕事の話もしよう、

看板屋さんの知識って

営業に行ったら、わかりますよね、

自分がどれくらい看板について知ってるか

理解しているのか

けれど、営業の場面では「待ったなし」の質問

もちろん、想定外のことまで・・・・・

なぁに、臨機応変、

その場を、いかに、すり抜けるか、

これだよ営業能力は・・・・って、そうでしょうか？

ボクくらいになると、何でも答えられるんですぅ〜

そして、百に一つ、わからないことがあれば

素直に「わかりません」って言うとね

ものすっごく誠実に映るんじゃないかぁ・・・なんて（ずるいなぁ）

へへん、ここまで計算してるなんざぁ

やっぱり無駄に歳は重ねてないよね

・・・・と言いつつ、

私の自己認識年齢は４３歳です、

好きな事、夢中の世界に雄飛してるうちは

精神も肉体も・・・いつまでも若いんですって。

でも

でも

やけに、歳にこだわってるところは・・・・

ふ〜んだね（残念賞みたいなもんかな）

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『昨日見た　子犬の瞳　誰だっけ』　　　空次郎

☆

☆

「だから、おかみさん、あっしは親戚でも何でもない

ただ、儲けばかり考えてる看板屋ですからぁ〜」

「うそ〜、看板屋さんは、そんな人じゃないわ」

「ないわじゃなく、そう、だって言ってんのに・・・・」

「この仕事、銀ちゃんに任せたから、頼んだわよ」

「もう、知りませんよ、後悔しても・・・」

「はい、はい、人を騙すような度胸なんて持ってないでしょ』

「小心者だから、銭勘定ばかりしか・・・・」

「それだったら、もっと出世してるわよ」

「はぁ〜」

「あのね、看板が出来上がり次第、大売り出ししますから」

「そ、そんなぁ、だってぇ〜」

「だってもヘチマも月末には・・・・頼んだわよ」

「げ、月末ったら、あと四日しか」

「あなたなら、出来るわよ、大丈夫』

「ム、ムムムム〜」

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よくある場面です、

だいたい銀ちゃんは、お客様に首、つっこみ過ぎるんだよ、

あんまり、話聞きすぎるとさぁ〜

利益の境界線をウロウロするハメに・・・・・

んなぁ〜

利益がありゃ、まだしも

持ってけ、ドロボー状態でさぁ

やり遂げた満足感が

赤字の仕事に・・・・ありますかぁ？

知らネェよ

だから、初対面で、ベラベラ無駄口ばかり・・・・

要するに、喋りすぎるんだよォ〜

男は黙って

「サッポロビール？」古すぎてついて行けねぇや。

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『半月の　下に位置する　俺が星』　　　空次郎

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☆

座して死を待つより

喚いて、騒いで

みっともないほど取り乱して

やれることは何でもやる

って・・・・・・ちとオーバーですケド

ただ、ただ、じっとしてることが大っ嫌い

せっかく、生まれてきたんだから

いっぱい感じ

たくさん見て

多くのことを学び

泣いて、笑って、喜んで

そんな後悔しない毎日に

少しでも近付けるよう

時にわがままに、利己的に、横暴に

・・・・・・っていうのはムリでも

私がいるから、この世界があって・・・だから・・・・

オイ、銀ちゃん、何かあったん？

えっ、何がぁ

なんか、先のないようなことばかり並べているように見えるよ

あ、あのねぇ、あっしは今、土俵際だよ、

ないのは先じゃなく、う、後ろだよ、

ふ〜ん、ついでに、お金ってか、

ばかやろう、金なら、あらぁ、・・・・・カネはあるんだけどさ

ねぇのは「ゼニ」だよ、

あっ、そう、まぁ、がんばってね。

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「くよくよと　　いつまで泣いても 　　晴れないよ」　　　　　　空次郎

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このところ、神様がちょこっとだけ

微笑返し、してくれてるようなんです、

人って

トゲトゲ暮らしてると

毎日ギクシャクな気持に追いやられるし、

あぁ、私はみんなに支えられてるんだぁ

ありがたや、ありがたやって感謝の念で

いつも刃は自分だけに向け

私に足りないものは、何？

どうすれば、周りに迷惑かけないで

少しでも、役立てないものか・・・などと

考えたり

こんなこと、らしくないし、

お迎えが来るよ、

三途の川の渡し賃だけ持って

「銀ちゃん、おめぇさんが竿さして、どうすんだよ」

あのねぇ〜

三途の川を往復するつもり？

んじゃ、渡し賃、倍ジャン

あの〜、片道の料金で

帰り船に乗れませんかぁ〜

♪♪波の〜せぇのせにィ〜揺られてぇ、揺れてぇ〜

「ご飯たべながら、歌うのやめてって、いつも言ってるでしょ」

ここで、我にかえる、

ほんわか〜

☆

☆

夕べも夜間作業デスタ。

１週間に二晩も徹夜作業なんて

やっとらしくなって来たなんて

思うことは、哀しいこと？嬉しいこと？

でも、やらなければ、ならない仕事があるということは

幸せなんでしょうね、

な〜んか風向きはフォローのような

この追い風に乗って駆けて行きたいものです。

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「銀ちゃんさぁ、両面やり替える料金は、やっぱり

片面の倍はするんだろうなぁ」

「う〜ん、両面の場合でしたら、少し、おまけしますけど」

「片面の料金で両面ってのはムリかい？」

「あはっ・・・・、お客様ァ〜、そ、それは・・・それなら

いっそ、死んじまえ って、そう、はっきり・・・・・・」

「何だよ 、えらく大層な物言いだねぇ」

「そりゃ、お客様ァ 、それだったら寝てた方が、まし・・・・・・・」

って、今ぁ、雨音聞いて寝てんですけど・・・・・

商いはむずかしいねぇ

飽きないって言うけど、もう、すっかり飽きましたぁ〜

「まぁまぁ、銀ちゃん、そう目くじら立てねぇでさぁ、

あのお客さんだって、ダメもとで言ったこと

明日あたり、また、やって来るよ」

そうですかぁ〜

そうだといいんだけど（えらく、弱気だねぇ〜）

ほんわか〜

「まどろみの　布団の中に　遠い声」　　　　　　　　　銀次郎

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昨日は、朝から心斎橋の現場、

それを完了して

堺まで

袖看板の貼り替え

それから

奈良の駅前のとんかつ店の現調

とって返して

本社へ集金

二、三打ち合わせして

天満橋の現場にゆく

どう？忙しそうに映りますかぁ

これ、全部、ほんとの話だけど

こんなもんじゃ・・・・・

今朝は高槻へ

台風の処理、

３Mx3Mのアクリ看板の面替え

それが終わって

豊中市へ看板の投光ランプの器具の全取っ替え

滞りなく完了して

今晩の夜間工事の下準備

どうですぅ〜人並みに忙しそうに見えますかぁ〜

この３倍の仕事の波が押し寄せても

押し返す、余力は残っていることが

なんだかなぁ〜・・・なんですわ

仕方ないので

今からビールでも呑んでフォトショップの勉強でもしますわ

エブリマン氏の優雅な生活です、

どこが優雅・・・なんかしら

だから

そういうこと言うが、

絶対最期は、ダジャレ？

違いますよォ〜

フランス小咄だって言ってるでしょ

ほんわか

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「銀杏を　拾う人あり　御堂筋」　　　　　　　　銀次郎

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「銀ちゃん看板店の銀次郎さんっておまえさんかい？』

「えぇ、あっしが、その銀次郎でやす」

「おや、そうかい、いい男だねぇ〜」

「はぁ？」

「ねぇ、ほかでもないんだけど、看板さぁ、も少し、まけておくれよ」

「ダ、だめ、だめだめ、あのねぇ〜今の値段だって、もう、

泣きたいくらいなんですからぁ、それに、いい男だって

おっしゃいますが、最近、それは本人も自覚しておりますので・・・」

「なぁんだ、ケチンボ、誉めて、損しちやった、そんな普通の顔」

「ふ、普通？・・・」（銀ちゃんよォ普通なら・・・上出来だよ）

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今日はリピータのお客様から電話、

一番の理由が

安かったから・・・・・とか

うそでも

親切だったとか、

いい看板作ってくれたとか

何とか、言ってくれたら

もう少し安く・・・・おっと、駄目駄目、

でも、

再びの仕事依頼は

やっぱり、嬉しいものである。

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