看板娘

よく、看板屋だと名乗ると

毎日仕事あるの？って質問されることがあった、

こちら側から思うと

なんて失礼な質問なんだと、思ったりするが

どうも、部外者にしてみれば、不思議らしい

毎日、毎日作ったり取り付けたりするほど仕事あるの？

あ、あのね〜

眼を街中に展じてみてください、

何と、雑多な看板の多いことか

ね、こんなに沢山ある看板

作っても、作っても追いつかないくらい

あるんです、

そこで、この看板群を役所が管理しようと

乗り出して、看板継続申請なるものを義務化しようと

いや、もう既に役所はやっておりますが、

その担当者が3〜5名

市の巷に、どれほどの看板があることか

これを、いちいち市役所が５名足らずで、できるわけがない、

一つの看板の書類に対して

やれ、赤い線で囲っていないと電話があり

翌日、地図に方位が入っていないと連絡がある

大丈夫かな？そんな細かなことで

さぁて、この市に何千、何万の看板が存在します、

わずか５名で・・・・・・

２４時間寝ないでやって・・・・・・

それは、余計な事だし

言わずもがな

まぁ、役所としても大変だな

書類掲出に手数料なるものが収入になるとしても

５名で市の数多ある看板の管理など・・・・

やっぱり、

私には、そのことが不思議です。

☆

昔は、仕事という言葉だけで

遠くに行ったり

寝ないで制作したり

徹夜の文字書きなんて当たり前でした、

とにかく、がっつきました、

働いて、働いて・・・・・・

採算？度外視、

何のために働いてるのかさえ分からず

今日が何日で何曜日なのかすらわからない

とにかく、不健康な労働者でした

お陰様で身体の方は健康でしたが、

中身は病んでいたような働きっぷり

今はとても、そんなことする気は毛先もございません、

あんまり、儲けにならない

納期がタイト

施主の物言いが気にいらない

遠い現場

こうして、今じゃ暇を持て余してるなんざぁ

ざまぁ、ないでしょ、

誰かぁ〜

仕事くださ〜い

えっ、

採算が取れないかもしれないって？

それじゃ

家で寝転んでた方が、ましだぁ〜

だから、また

暇という奴が訪ねてきたぁ〜

あ〜ぁ

☆

夜間作業で近隣騒音に敏感な施主様

警察の道路使用許可は

だいたい、夜11時から明け方6時までが

どこの警察署でも、概ねこんな感じ

だから近隣の方々が眠りにつくころ

「バリバリバリ」って振動ドリルを

使うことになる、

だからと言って、道路事情などで、昼間させてもらえない

うちの近所だって

道路工事や

電話線、電柱工事などで

夜中、「お〜い、XXXXX~]って大声

うるさいのは、うるさいが

気にはなるけど、大抵、寝てしまうもの

う〜ん

こちらとしても、極力大きな音は出したくない

だから、

どうしても音が出るものは明け方にしようかと思うが

騒音で起こされるのも不快だろうなぁ、

もう、10年くらい前、深夜、看板撤去工事で

リースのユニック車が

いちいち、大きな音声で反応するものだから

ついに警察の方が

「近隣の苦情が来ました、やめろと言えないですが

もう少し、ボリューム落とせませんか

苦情が出た以上、一応来ないわけにいかないので・・・・・

静かにお願いします」

一応「はい」って言ったが

リース車なのでボリュームを落とせなくて

暫く、夜が明けるのを待った記憶があります、

気持ちも、状況もよくわかるだけに

もう泣くしかない・・・・な。

☆

☆

看板は平看板2枚

あと投光ランプを2台増やして

9灯球をLEDランプに交換、

ここまでは、何ていうことはなく、いつもの慣れた

作業、

ここから、壁に木目調のインクジェットを貼る

これが、なかなかに、厄介なり

でも、

いろいろと、試行錯誤を頭の中で

あれこれと、考えた甲斐があったのか

思うほど、てこずらないで完了、

やっぱり、準備は大切だ、

暑くなる前に、トントンと運んで

ほっとしている、ところダス、

さぁ、次いってみよう！

☆

☆

「看板仕事人」というグループのお陰で

私には、名古屋や東京、愛媛にも

親しい同業者というより

友達？仲間と呼べる人が数人います、

みんな、気のいい人ばかりで

私だけムダに齢 食ってるもんだから

大切にしていただいております、

レジェンド？って言うのだけは 、やめて欲しい

もの凄く恥ずかしいし

フと、今日までの己の行状を振り返ってみると

決して誉められるようなものは、何ひとつ

持ち合わせていないばかりか

積み上げたり、積み重ねた覚えもさらさら、思いつきません、

ただ、ただ、無為に

食わんがために、駆け抜けた来たという方が、当たってるようです、

これまで、人のために、役立とうとか、何かしようなどと考えたことも無く

利己主義で

吾あり、そして吾の周りが ある

そろそろ

何か、人のために・・・・・・・

う〜ん。

☆

先日、ようやく昨秋,台風に

痛めつけられた看板の

修理というか、架け替え工事が

やっと、やっと終了しました、

台風だからと、特別高く売れるワケでもなく

その場の空気で足元を見る大胆さもなく

至って、善良な看板屋を演じて

振り返って悔いる、今日この頃です。

緊急処理や、

何だか計算違いな不意の出来事

そんなこんなも加味しなくちゃ

あとで、泣きを見るのは看板屋

ただただ、仕事量に満足しているだけの

おバカな看板屋

そうです、

後で気がつく

終わってわかる銭勘定

まだまだ、だな

今年の台風対処（銭勘定）は

もう少し、痛い勉強代を

生かしたい

それより、台風は、もう勘弁なり。

☆

☆

まだ、ピンとは来ません、「令和」

「平成」も、そうでした、

こうして時が流れて慣らされて、

そんなもんなんでしょう、

看板屋さんは

昨秋の台風騒ぎで、この半年

忙しく働いてきました、

さぁ、これから、どうなんだろ、

先のことは、わかりません、

わからないことに、クヨクヨしたって仕方ない

嘆くことではなく

未来は明るく、楽しみなもの

そういう気持ちでやってきました、

だから

ワクワク、どきどきの

希望の未来でありますように。

昨日は団地の改装に伴う

号棟の数字を書きに行ってきました。

お天気もいいし、久しぶりの現場書き

たまに文字書きも（塗り絵みたいなもんだけど）

二十台半ばから30年文字書いて

今は、なかなか、文字書きの仕事がないので

どうだろ

腕は、なまってるかなぁ〜

☆

昔、えっ、また昔話〜

昔の話、するようになったら

お迎えが近いらしい

・・・・って縁起でもない

あの〜、昔は、もっと寒かった

第一、暖房がなかった

身に着けてるものが、そんなに温かくはなかった

どう、凌いでいたんだろう

それを思えば、今は極楽だな

極楽浄土？、まだ行かねえよ

なるべく現場に行きたくないんだけど

そうは言っても、看板屋

現場いってナンボの稼業

そうそう、昨日京都の三条と四条の中間くらいのところへ

看板付けに行ってきました、

だいたい京都は道が狭いので

車、横づけで作業できたのは

密かに感動モンでした

・・・んなことで感動かぁ

☆

先週、名古屋の仕事仲間と小旅行

海外って言っても

知多半島の「ヒマカ島」・・・漢字がわからない

あれだけ、吞み食いして

民宿に一泊したんだけど

河豚のフルコースのようなものから

大好きなタコ

食べたねぇ

男性ばかり15名

ただ、ひたすら食べて、吞んだ

それから夜中まで仲間内ならではの

おしゃべり、

そして翌日岐阜へ、名古屋の友達が購入した

隠れ家的な秘密基地へ

男なら、誰でも夢見る

好きなものに、囲まれた暮らし

羨ましい限り

その人は、車とバイクとギターと

ちょっと欧州的な外観・・・今、まさに施工途中

ワクワク満載の建物と内装と、その人の頭の中

僕なら、そうだなぁ

馬飼って、トコトコ乗馬して

馬の世話して、ボーっとして

そんな暮らし、叶わぬ夢だから

空想にしがみつく

もう、彼は浪漫の世界を漂ってるね

あ〜、表山しい・・・・・裏山しい。

☆