看板娘

昔、仕事が余りなかった時

「文字書きいたします」の

はがきを出しました、

そんな中、連絡をいただいて

めちゃくちゃ、文字を書きました、

その社長さんには、すごく、よくしていただきました、

何度も鳴門に魚釣りに誘っていただいたり

大阪場所の大相撲も

二度連れて行っていただきました、

公私に渡り、大変面倒を見ていただいて

そのお礼も、しないうち

不慮の事故で入院されて

昨秋旅立たれました、

お世話になりっぱなしで

本当に「感謝」しかありません、

テレビで相撲を見るたび

思い出しております。

友達なんて、おこがましい

恩人でしょうね。

☆

看板屋を志して

最初に文字書きの先生の所へ

そこにいた4つ年上の痩せて優しい先輩

帰ってこない年賀状から親族の方より亡くなられたと知らされた

この人には、いろんなことを学びました、

初めてデパートの仕事をいただいた時も

文字を書いていただきましたし、

僕が転勤する度、訪ねて来て下さり

たくさん、励ましてもいただきました、

逢おうと思えば

いくらでも逢えたのに・・・・

ほんとに後悔は

先立たず、ですね。

☆

☆

ネットから

問い合わせがあると

小さな勇気が湧きます、

それが、相見積もりで

負けた時は勇気が萎みます、

問い合わせ、問い合わせって

気にしてると、ないもので

そんなこと忘れてると

ふいに、あったりします、

大きい、大きいと聞いて

いそいそ、高速道路で行くと

それは、それは小さい看板でした、

その上、まだ気持ちが決まっていないようで

そこからの受注はありませんでした、

これも勉強、あれも勉強

ただ、勉強すれば、するほど

何か、忘れていくようで

「ベンキョウして〜」

ってお客様の声は、耳に残っておりますが。

☆

中国の肺炎騒ぎで

日本国中、不景気風が吹きまくる

看板屋も、こういう時は敏感なもので

右へならえで

同業者も、そんなに忙しくしていないようだ

今年は五輪の年

多少のおこぼれが、ちょっとは・・・・

あにはからんや

只今のところ、残念というか

なんにも、なし、

さぁ、これからマスク騒ぎも終息して

オリンピックに

明るい風が吹いてくるよう

頼みます、神様、仏様。

☆

今日は節分

暦の上では、春

何となく、何がどうだという訳じゃなく

春はうれしい

気持ちが前向きというか

目線を高くして

労働意欲も湧き

よ〜し、いっちょ、やるぞ！！って

そんな気になる。

☆

☆

昨年、プラスチック加工の友人が

突然亡くなりました、

彼とは、もう45年くらいの仲でしたが、

最近は、あまり会うこともなく

あ〜ぁ、もう少し会いに行けばよかったとか

悔いばかりです。

知人の紹介で切り文字を頼んで

ずっと仕事のやり取りをしてきましたが、

晩年、彼は食道がんや、心臓病でペースメーカーの

力を借りたりの、あまりいいことがないような

そんな晩年でした、

彼は僕より3つ下でした、

私は、生かされていることに感謝して

彼の分まで生きてゆこうと思います、

話が暗くて申し訳ないですが

明るい明日が来ると

そう信じて。

☆

LEDが看板に応用されて

たぶん、 とっかかりは早かったと思う

最初、九州の友人の業者さんが

さぁ、もう25年近く前かなぁ

うちまで来て試作品を見せてくれた

元来、新しいものに目がない私

何か、弾けるものを感じて

そのあと、九州まで、その製品の

製作講習に、泊りがけで行った

それからのLEDの蔓延ぶりには

ただ、ただ驚くばかり

確かにLEDは

ネオンや蛍光灯と比べてみると

まず、殆どメンテナンス不要

ランニングコストが安い

漏電や発火の心配が、あまりなく

いいことずくめである

この流れでゆくなら、蛍光灯は死んじゃいそう

グロー球も、もういらないし

ネオンに変わるLEDに・・・・

もう、なっているか。
☆

先日、枚方の樟葉に仕事した時、

そこのビルのオーナーさんに

「どこから来たの？」 って

尋ねられて「門真」からですって答えると

「え〜、そんな遠くから〜」って驚かれました、

熊本や宮崎にも看板立てに行きましたし、

東京や名古屋にも看板設置に行ったことがあります、

枚方なんて、お足元って感覚の私には

驚かれたことに、驚いたもんです。

一応、近畿一円には黙っていきますが

もう、近畿以外は、ちょっと

昨年も四国の今治の話がありましたが、

地元の看板スケジュールと重なったもので

丁寧に、お断りさせていただきました、

まぁ、遠くに行くと

一つ忘れものをすると、大変なことになりますが

ありがたいことに

「看板仕事人」の仲間が

日本中から、助けの手を差し伸べてくれるので

ホント

「看板仕事人」は、ありがたい。

☆

世の中の流れに

看板屋業界は対応できているだろか？

業界って、オーバーだし

お前ごときに、わかるめぇ（天の声）

今、パソコンのない看板屋さんは

まず99％ないと思う、

メールをしていない看板屋さんや

ホームページを持っていない看板屋さん

たぶん、希少だと思う、

ホームページの無い暮らし

メールのやり取りが、できない会社

私なら、

不安だし、前が見えない感じ

そのことが、病気なのかな

大きな河に吞み込まれて

何とか、生き残ろうと

パソコンを使えるよう

ソフトを自由に駆使できるよう

そう、がんばっては来たが

果たして

ラクになったか？

仕事の明日が見えるようになったか？

確かに便利には、なった、

便利って、スピード化？

早い、早い、世の中に

辛うじて目を廻さないよう

立っていたい。

☆

十七年前

看板屋有志で

同業者同志で力を合わせて

みんなで「看板業」を盛り上げてゆこう

そういった趣旨で

「看板仕事人」が生まれました 、

幸せなことに、その創立のメンバーに 加入させてもらって

それから、有形無形にいろいろ、助けてもらったり

教えていただいたり

いい人間関係の元

楽しく、嬉しい日々を過ごしてきました、

だが

長きに渡って活動してゆくうち

メンバーも、私自身も年を重ねて

最初の熱い火は

残念ながら、燃え盛ってゆくには

お互いが、忙しすぎた日常を抱え

停滞というか、炎は小さくなっています、

消えたわけじゃありません、

そして

思い出にもしたくありません、

その間、繋がれた縁は

とても、大切なものです、

いつか「看板仕事人」に、御恩返しができれば、いいな。

☆