看板娘

リピート、リピーター

二度目のお客様は

正直、嬉しい

９ケ月前のこと

私も覚えていた

一度も会ったことがないのに

顔も知らないのに

何となく、そこに「信」の字が見えて

心が、ほっこりとする

もしかすると

これが原点なのかも。

今日、ネットで看板を買っていただいたお客さまのところへ

取り付けも依頼されての取付工事、

一度も現場を見ていないことは

若干、心配ではあるものの

これまでの経験上、またお客様との電話のやり取りで

ほぼ把握、

でも、これまで聞くと見るとは大違い

画像を送ってもらって行ったのに

現実とイメージの違いを、嫌と言うほど

知らされたことも、二度、三度

けれども、行った以上は

いつも、何とかした、何とかなった

しかし、

今までできたから、必ずできるものとも・・・・・

あれや、これやの準備の上

何とかなったのです。

準備こそ結果

いい結果に、いい準備あり。

とうとう、月暦も残り１枚になりました。

師走の足音も、もうすぐ、聞こえてくるでしょう、

何となく、後ろから誰かが追っかけてくるような

そうでもないのに、忙しい気持ちになったり

こんな時こそ、冷静に（私の辞書にはないケド）

明けて睦月が、どんなに暇か

恐ろしい思いをしたのは数知れず

だから、これでもかと

ありったけの仕事袋を広げて

頭の中は半鐘が鳴っているような

それでも

「やらねば」

お金に追っかけられるくらいなら

今のうちに、仕事を追っかけてやる

・・・・・っていうのが本音かな、

・・・・・・・

昨日から、ちと、おかしいんじゃないか

銀ちゃん？

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「冬の日や　　馬上に凍る　影法師」　　　　　　芭蕉
☆

時の流れなんかに身を任せてると

刻む時さえなくなるよ

光陰矢の如し

ほんとに、ほんとに

生きて息する時間なんて「あっ」という間さ

つい、先日まで、暑い暑いが

もう、背中丸める候になりました、

もう、一月で「新年？」

クソジジィが、ほざいて、愚痴っても

今日の日は、ス〜ッと昨日になろうとする

待って、待って

待ってくれないのは、支払日と今日という日

明日、明日、

お〜い、明日よ、そんなに慌てなさんな

もっと「今日」を噛みしめないと。

いかん、いかん、何かに急かされているわ。

最近、朝早くが多い

みんなが寝てる間に一仕事、

車のすいてる時間

スイスイと現場へ

早起きは三文の徳って

まんざらでもない

少し寒くなってきたかな

やはり、秋は短かったようだ

ついでに春も、あっという間だった

もう、日本は夏と冬の二季のよう

毎日、コツコツ現場にゆく

毎日現場に行くことで

まぁ、何となく安らかに働いている

看板仕事は雑多

たまに人に説明のしようがないような作業もある

「これって、看板屋さんの仕事かな？」も時々、

最近、内作が、あまりない

現場処理のような

例えば、取り外し（撤去）や移設

漏電検査、蛍光灯の取替えなど

そりゃ、製作がらみの方が

いいに決まっているのだが。

☆

「むさしのの　空真青なる　落ち葉かな」　　　　水原秋櫻子

☆

☆

この三日間くらい

夜間作業続き、

おまけに雨までに歓迎されて

何とも、ちょびっと、しんどい感じでした、

ただ、終わってみれば

「すっきり」満足感

いつも、夜仕事に向う気持は

うら寂しい

それは、贅沢だべ

お仕事あればこその

今日であり、

明日じゃん。

☆

「好きな人　嫌いな人も　花の中」　　　鈴木　真砂女
☆

看板の受注理由に

値段ありき

そりゃ、安いに越したことはない

ただ、価格以外の理由で

受注できたらな、といつも、そう願う

それが選択される武器なのだから

立ち止まって

価格以外の惹きつけるものは・・・・・

デザイン性？

対応のやさしさ？

迅速なる仕事ぶり？

さて、

なんでしょ。

☆

「秋の灯の　遠くかたまる　かなしさよ」　　　　　富安　風生
☆

やはり午後から降ってきた、

大型ＦＦ看板の中での作業なので

関係ないと言えば関係なし

明日、

降らないで、今んとこ、おてんと様の機嫌だけが心配

明日、泣いたりしないでよ

ここんとこ、お得意様は、少ないのに

右へならえのように、いろいろと受注

それも、ピンポイントの４〜５日に集中

う〜ん、何とかなるでしょ

嬉しい悲鳴も偶には挙げて見たい

でも、悲鳴挙げるほどじゃないよ。

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「菊の香や　奈良には古き　仏たち」　　　　芭蕉

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「そね崎署」で道路許可署を貰い受け

その足で「なんば」で現場調査

ついでに、気になっていた

「宗衛門町」で写真撮って

淀屋橋まで地下鉄に乗って

あとは京阪特急で枚方まで

枚方に着いたころには

秋の夕暮れは、とっぷり

看板の点灯具合が、よくわかる

帰りは各停電車でプラプラと

おかげで

文庫本一冊、読めました。

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「君が手も　まじるなるべし　花すすき」　　　　　　　　向井　去来

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